試作・製品化用語辞典

生分解性プラスチック(グリーンプラ)とは

生分解性プラスチックとは、使用する状態では従来のプラスチックと同程度の機能をもち、使用後に廃棄された時は、微生物により分解され、最終的に水と二酸化炭素になるプラスチックのことを言います。

「グリーンプラ」とは、通産省が一般公募して選定した生分解性プラスチックの愛称です。

生分解性プラスチックは主に穀物でんぷん(飼料用のとうもろこしでんぷんなど)を原料としています。透明、不透明、柔らかいもの、硬いものなど、汎用的なプラスチックがカバーしているほぼ全領域で代替えが可能です。

優れた点としては、

  • 分解すると水と二酸化炭素になります。(二酸化炭素については、もともと地上にあったものがもとに戻るだけなので、大気中の絶対量は変わらない)
  • 燃やした時の熱量が低い。(汎用プラスチックの約半分)
  • ダイオキシンに代表されるような有害物質の発生がない。

欠点としては、

  • 値段が高い(汎用プラスチックの3倍~10倍)。
  • 製造ロットによる素材のばらつきがある。

などが挙げられます。

生分解性プラスチックの種類は、「完全分解型」と「部分分解型」に大きく分けられますが、部分分解型では、素材に含まれる汎用プラスチック部分が残ってしまうため、今では「生分解性プラスチック」と言えば、完全分解型を指すのが一般的です。